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手延べうどん取材日記

ハルユタカ小麦と晴れた空下川の小麦畑ハルユタカ小麦と青い空ハルユタカ小麦と青い空ハルユタカ小麦と青い空
下川(しもかわ)小麦物語・手延べうどん取材日記・雪の華舞の巻

切り回し作業途中の生地細目作業機械によるかけば作業かけば作業のあと寝かされるうどん生地裁断されるうどん


札幌から高速バスに乗って名寄(なよろ)市まで3時間半、そこで路線バスに乗り換えて下川(しもかわ)町まで30分。

お尋ねした下川町は90%が森林という圧倒的に緑の町なのでした。

到着したのは午後1時半。

今回取材する「たばた製麺」ではハタかけ作業の真っ最中。事務所では経済新聞の取材の最中でした。

「大変なんだよぉ。製造が追いつかなくて・・・!!!」

あらら。そうなんですか。
とはいえ、私では役に立たないでしょうし・・・。

邪魔にならないように取材だけはしっかりさせていただきました。

(スイマセン)

下川手延べうどん「雪の華舞」







地図




寝かせた生地
朝5時まず麺生地を作る


『今日は下川産小麦“ハルユタカ”100%の「手延べうどん 雪の華舞」を作りますよ。』

作業開始はうっすらと明るくなった、朝の5時。

まず小麦粉、塩、水をこね合わせて麺生地を作ります。

踏み板の上に生地を置き、厚いビニールシートをかけた上から、ぎゅっぎゅっと足で踏み余分な空気を抜きます。

その後、包丁で10センチ角ぐらいの太さに切り分けます。

朝7時、イタギ機で作業開始


イタギ機とはうどんや素麺生地に圧力をかけながら延ばす機械のこと。

イタギ機にかけられ、延ばされた生地は

たらいの中にぐるぐると。

次に伸ばした生地2本を合わせて1本にしていきます。
2本の生地を1本にすることでグルテンが強〜くなるのだそうです。

細目作業、生地を延ばす

細く延ばした麺に菜種油を塗る

ねじって伸ばして腰が出る


繰り返し、イタギ機にかけると段々細くなっていきます。ここで作業中に生地が乾かないように&くっつかないように菜種油を塗ります。

ぬりぬり。。。

油をぬるのは熟成と延ばしの繰り返し作業が多い、手延べうどん・素麺だけの特徴です。

滝川町産菜種油登場!

下川の手延べうどん・素麺は、「奥蝦夷白雪」も「雪の華舞」も北海道滝川市産の菜種油を使っています。

滝川市は菜の花の作付面積が日本一なのです。

余談ですが、味付けジンギスカンで有名な松尾ジンギスカンの本店も滝川市にあります。お近くにお寄りの際は是非どうぞ!
千歳空港にも支店があります。
美味しいですよ。

やじるし右側滝川の菜種油

細目(ほそめ)作業でさらに細く


生地をたらいの中で少しねかした後、今度は細目(ほそめ)機にかけてねじりながら細く延ばされます。

うどんで2回、素麺やひやむぎで3回かけるそうです。

こなし作業

こなし作業用機械やじるし左側

ほそめ機です!

この銅色の部分で麺紐が細く延ばされます。奥の方にさらに細い輪があるのが分かりますか?

何となく足踏みミシンに似ています。ミシンのベルトをかけるところ、こんな感じでしたよね?・・・あ、記憶にないですか。。。

機械によるかけば作業

機械によるかけば作業 機械によるかけば作業

ねかせた生地をカケバ機へ


細くなった麺紐は、たらいの中で再び寝かされます。

気温や湿度によって時間は変わるそうですが、数十分から1時間くらい寝かし、熟成させます。

ここで充分寝かさないと、麺が延びず切れ易くなってしまうのだそうです。


ぎゅっ、ぎゅ、ぎゅ、ぎゅっ!



カケバ機には長さ50センチくらいの棒が2本付いています。
その棒に熟成させた麺紐を、8の字を描くように“たすきがけ”します。

そのとき、たらいの麺紐はこんなにねじられていました。
最後のねじりです。

朝5時の生地と比べると、キメが細かくなっているのが分かりますね。弾力も強くなっていて引っ張ってもなかなか切れないのですよ。

ぐっとよりがかかるうどん生地

かけば作業のあと生地を寝かす

小引き作業 小引き作業 寝かされたうどん生地

11時50分、こびき作業開始


カケバ機に掛けられた麺紐は、左の写真のようになります。
この編み々模様のなぞは次の作業で解き明かされますよ。

たすきがけした麺紐は乾燥しないように木箱に入れられ、また30分〜1時間寝かされます。

寝かし終わった麺を熟成の具合を見ながら30〜50センチほどひっぱって延ばし、また木箱に戻します。(この作業を「こびき」といいます。)


ハタかけ作業、引き延ばす

ハタかけ作業


木製のハタと呼ばれる道具は、片方に手回しハンドルが付いていて、高さが替えられるようになっています。

いっぺんに延ばさず、さばきながら段々に延ばしていきます。

最後まで延ばしたら、くっつかないように長い箸のような棒を入れて麺を離します。

この作業、技あり!!

棒は下から上へ入れ、次は上から下へと入れていきます。8の字にたすきがけしているのは、この作業のためでした。

たすきがけすることによって、くっつき難くなります。

素麺の時はもっと延ばすのだそうですよ。

ハタかけ作業、引き伸ばす ハタかけ作業上から下へハタかけ作業上から下へ ハタかけ作業下から上へハタかけ作業下から上へ


こわりして出来上がり


麺をハタにかけたまま乾燥させます。湿度にも寄りますが乾燥には1〜2日ほどかけます。

ここであせって乾かすと、麺割れの原因になるそうです。
ですからファンを回したり(寒い日だったので)ストーブで温度を上げたりしながらゆっくり乾かしていました。

乾燥し終わった麺は裁断され、選別作業を経て袋詰めされます。

裁断する前の端っこ

この端っこ、お吸い物に入れると美味しいんですよ。

うどんを裁断した断面

   落とされました・・・。

うどんを裁断する

裁断!


うどんの切れ端

この端っこは水に浸してグルテンを取り出し、生地に混ぜ込みます。
麺のコシが強くなるそうです。

うどん工房天井ファン

   天井のファンです。

うどんの切れ端

麺のはじの太いところは落とされます。


一日で小麦75キロぶんだけひぐまん、はぁ〜い!


小麦1袋は25キログラムです。
たばた製麺の場合、手延べ麺「奥蝦夷白雪」や「雪の華舞」は一日かけて小麦粉3袋分しか作れません。
その原因は乾燥させる工房の面積だったり、熟練した作り手の人数だったりします。

作業の工程も、延ばして寝かせての繰り返しなのでたっぷり時間がかかります。

最近は大手デパートからの引き合いも、本当に多いのです。


冬の間に夏の素麺を仕込み、それが終わったらうどんを仕込み・・・。
とフル回転で作ってもたびたび在庫がなくなってしまうのは無理もないなぁと思ったのでした。

北海道産小麦100%の「奥蝦夷白雪」や「雪の華舞」が有名になるのはうれしいことなんですけどね。

下川手延べうどん「雪の華舞」袋から出したところ


注)下川には、たばた製麺の他に8件の手延べ製麺所があります。
  (「奥蝦夷白雪」を作っているのは4件「雪の華舞」は、たばた製麺のみ)




完成しました!

下川手延べうどん

「雪の華舞」

(ゆきのはなまい)